市民に無料開放されている横浜市立野毛山動物園(横浜市西区老松町63)は、1月22日に生まれたチンパンジーの赤ちゃんの愛称投票を募集している。
赤ちゃんは同園で飼育されている父親「コブヘイ」(14歳、秋田市大森山動物園生まれ)と、2008年3月に旭川市旭山動物園から入園した母親「ミラクル」(8歳)の間に誕生したチンパンジー。誕生日は1月22日9時50分、性別は母親がしっかり抱いているためまだ確認されておらず、推定で体長35センチ、体重1,500グラム。初産のミラクルは、出産後落ち着いて育児をしており赤ちゃんも元気に育っているという。
赤ちゃんの愛称は2月6日から園内で実施している来園者投票で決定。参加者は、園が用意した5つの愛称候補(モック、ウィル、ハマー、ヒカル、リョウ)から1つを選んで投票する。名称にはそれぞれ、モック=「地上約4メートルの高さにあるハンモックの上で誕生」。ウィル=「未来や決意の意味をもつ英語『Will』から、チンパンジーの未来を守るという決意を込めて」。ハマー=「横浜から一部を選択」。ヒカル=「群れの中でキラリと光ってほしい」。リョウ=「健康優『良』児にすくすく育ってほしい」という由来や願いが込められている。投票場所は野毛山動物園入口ゲート付近。
「なかよしショップ」では、人気商品「野毛山ソフト」で今年も冬季限定の「チョコレート味」を販売している。種類はのげやまソフト、ミックスソフト(バニラ&チョコ)、チョコソフトの3つで価格はいずれも300円。「野毛山ソフト」は、同園スタッフが企画し乳製品製造会社により特別に配合したもので濃厚な味が特徴。
野毛山動物園の加藤妙さんは「赤ちゃんは気温の高いお昼前後は外に出ていることが多いので、お母さんのミラクルの胸にしっかりつかまっている赤ちゃんの姿をぜひ探してみてください」と話している。
開園時間は9時30分~16時30分(入園は16時まで)。毎週月曜日休園(祝日の場合はその翌日)。入園料無料。愛称投票は2月28日まで。
チンパンジーは、IUCN(国際自然保護連合)レッドリストでEN(絶滅危機)に指定される希少種。アフリカ中部の熱帯雨林から乾燥したサバンナ周辺の疎開林に分布し、10頭から100頭程度の社会的な集団を形成して生活する。2本足で直立したときの高さは130~140センチでメスはオスよりやや小さい。体重は30~70キログラム、寿命は40~50年。横浜でのチンパンジーの出産は今回が初。