BankART Studio NYK（横浜市中区海岸通3）で3月26日より、COLLOL主催の公演「このままでそのままであのままでかみさま」が行われている。

　同作品は、演劇ユニット「COLLOL」によるオリジナル戯曲の演劇。同劇団はこれまで、泉鏡花作「天守物語」・野田秀樹作「贋作・桜の森の満開の下」・宮澤賢治作「銀河鉄道の夜」・ジャン・ジュネ作「女中たち」などの古典戯曲に取り組み、解体・再構成した演劇作品を上演してきた。

　作品は、都市に生きる、「ハタラク」女と男の孤独について、深く、かろやかに描いた物語で、イメージソースは旧約聖書「ヨブ記」、村上春樹作「ノルウェイの森」など。

　田口アヤコさんが劇作・演出を務め、現代演劇の最前線を目指し、音響演出家の江村桂吾さん、翻訳・舞台藝術研究・演出家の角本敦さんが加わる。

　キャストは東京ディスティニーランド、吉井俊輔さん、金子裕紀さん、廣瀬瞬（犬と串）さん、吾妻由日さん、千木良悠子さん、八ツ田裕美さん、大木裕之さん、田口アヤコさん。

　各回の上映後はアーティストや関係者、劇作家・演出家らを招いたアフタートークやパフォーマンスを予定している。

　COLLOLの演出家劇作家女優の田口さんは「今回の公演が横浜初進出となりますが、BankART Studio NYK ／NYKホールのコンクリート壁のハードな空間を、映像・照明・音響を交えたマルチメディア作品として、やわらかく繊細に生まれ変わらせます」と話している。

　チケットは3,000円（カップルチケット4,000円、学生割引2,000円、リピーター割引1,000円）。会場はBankART Studio NYK ／NYKホール。開演は平日＝20時、土曜・日曜＝17時。3月30日まで。問い合わせは「COLLOL」公式サイトより。

　COLLOLは1999年、劇団「指輪ホテル」に在籍の女優4人で設立。道や公園、クラブ、カフェなど、劇場以外の場所を舞台にした「演劇」上演に挑戦し、2006年より劇場に回帰。「名作戯曲コラージュシリーズ」と名付けて、王子小劇場（東京都北区）を拠点に、現代風景の「断片」をミルフィーユ状に差し挟み、シーンの反復を執拗に重ねる劇作スタイルを追求している。