横浜市庁舎(横浜市中区港町1)で3月29日、「横浜市歌で盆踊り」プロジェクトによる、林文子横浜市長の「Bon Dance 横浜市歌 よこはまアラメヤ音頭」のレコーディングが行なわれた。
「横浜市歌で盆踊り」プロジェクトは、今年3月3日に設立された3商店街(伊勢佐木町1・2丁目地区商店街振興組合、吉田町名店街会、野毛商店街協同組合)を発起代表団体とするアーティスト、市民参加型の地域プロジェクト。世代を問わず市民に親しまれてきた横浜市歌を音頭にして、祭りやイベントで踊ってもらうことを通じて、地域の絆(きずな)を深めていくことを目的とする。主催は「横浜市歌で盆踊り」発起人会。
同プロジェクトはこれまで音頭の制作にあたり、太鼓、三味線、歌唱、デザインなどさまざまな分野のアーティストや市民に参加を呼び掛け、会合や音頭デモンストレーション、録音などを実施してきた。
今回、「横浜市歌で盆踊り」発起人会がプロジェクトの趣旨を林市長に伝え、賛同を得られたことから市長参加による「横浜市歌」のレコーディングが実現した。
レコーディングは初めてと語る林市長は「今朝は自宅で大きな声で練習してきました。横浜市歌の3番まですべて歌いましたが、サビの部分がむずかしかった。横浜市歌音頭の中で子どもたちの声で流れる『いいじゃん』というフレーズがありますが、それがいいですね」とコメント。市長は子どもの頃、盆踊り会場でうまい踊り手に渡されるうちわに憧れ、踊りに興じたことがあったという。
横浜市歌は、1909年7月1日の「横浜開港50年記念大祝賀会式典」で発表され、昨年で制定100周年。森鴎外が作詞した。1966年に横浜市歌普及委員会が設置され、現在も市立小中学校で歌唱指導があるほか、学校行事や市の式典などで歌われる場面も多い。
市長は横浜市歌について「小学校をはじめ、これだけ多くの市民に愛され歌い継がれている市歌はなかなかないと思います。繰り返し歌うたびに、この美しい歌詞は横浜の魅力を体現していると感じます」と話し、「横浜は伝統的なまちで、手作りのものを含め大切にすべき『原点』がたくさん残っています。今回の音頭プロジェクトもそのひとつですが、このような素晴らしいプロジェクトに参加できたことが本当にうれしい。これから『盆踊りのよこはま音頭』と言われるよう広めてゆきたいですね」と希望を寄せた。
「横浜市歌」制作チームは、ギタリストで同プロジェクト総合プロデューサーの本田清巳さん、パフォーマーで「現代音頭作曲家」のアーティスト山中カメラさん、「羞恥心」などヘキサゴンファミリーのアレンジャーとして活動するほか、都筑区でNPO法人I LOVEつづきのメンバーとしてまちづくりに取り組んでいる岩室晶子さんが中心となり多くのクリエーターの協力を得ている。
楽曲名「Bon Dance 横浜市歌 よこはまアラメヤ音頭」の「Bon Dance」は、山中さんが日本各地で展開している現代音頭に使用している現代音頭のコンセプトから、「よこはまアラメヤ音頭」の「あらめや」は市歌の歌詞の一部「この横浜にまさるあらめや」から命名されたという。