横浜市は関内・関外地区の活性化を目的とした業務機能再生・モデル事業「ビジネスインキュベート拠点設置事業」と「起業家等のネットワーク形成事業」を実施する民間事業者を公募する。
大岡川と堀川に囲まれた同地区は、従業者数や商品販売額が低下(最近10年で従業者数約3.5万人減、商品販売額は約半減)しており、横浜市では、専門家らによる検討会、町内会などからなる地元意見交換会、そのほかシンポジウムなどを行い、広く市民の声を集めてきた。
2010年3月にはこれらの意見をもとに同地区の活性化を持続的に図るための「関内・関外地区活性化推進計画」を策定。今回公募を行う事業は、同計画の優先的な取り組みとして位置づけられている。
事業の内容は、既存業務ビルの空き室を改装し、起業を目指す人や起業して間もない企業などの支援を目的とするインキュベート拠点を設置する「ビジネスインキュベート拠点設置事業」(2010年度実施)と、起業家や小規模事業者のネットワーク形成を行う「起業家等のネットワーク形成事業」(2011、2012年度実施)の2つ。設計費や改修費、事業実施の経費の3分の2を補助する。補助限度額は、拠点設置が1,500万円、ネットワーク形成が100万円を予定している。
応募された事業者のなかから、事業場所の拠点性や起業家のネットワークの有効性、地域活性化への寄与、モデル性などの視点から選定審査会が審査を行い、対象事業者1者を決定する。
都市整備局都市再生推進課の鈴木智之課長は「横浜を舞台に事業を起こす企業家と地域でまちづくりに取り組む人のつながりづくりができたらと考えている。今後も、関内・関外地区の課題解決に向けた12の戦略の中から随時、活性化実現に向けた取り組みを行っていきます」と話している。
公募期間は2010年6月下旬~8月下旬を予定。詳しくは横浜市都市整備局のページから。