パンに携わるプロフェッショナルを対象にした「第19回 カリフォルニア・レーズン ベーカリー新製品開発コンテスト」が6月19日、日本パン技術研究所（東京都江戸川区）で開催され、神奈川企業2社を含む入賞者が選ばれた。

　同コンテストは毎年、カリフォルニア・レーズンを使った新製品の開発とその商品化を目的にカリフォルニア･レーズン協会が主催で開催。今年は、「ホールセール・コンビニエンス製品部門」、「インストア・リテールベーカリー製品部門」、アメリカ乳製品輸出協会の協賛による「特別協賛部門」の3部門で作品を募集した結果、計242作品の応募が集まった。

　19日は、1次選考を通過したファイナリスト24人が最終実技審査に臨み、審査委員長のジェフリーマクニール駐日代表をはじめ、カリフォルニア・レーズン協会米国本部マーケティング担当シニア・バイスプレジデントのラリーブラッグさん、製パン専門家らによる審査の結果、13人の入賞者が選出された。

　神奈川企業からは、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ（料飲部ベーカー課）、北欧トーキョー（商品部）、サンジェルマン（商品開発部）、森永乳業（応用技術センター・製パン担当）の4社がファイナリストとして参加し、内、森永乳業が「カリフォルニア・レーズン金賞」、北欧トーキョーが「アメリカンチーズ特別賞」を受賞した。

　入賞作品は、カリフォルニア・レーズンにゆずや米粉などの和素材を組み合わせた「和みレーズン」（敷島製パン）、アペリティフとも相性の良い「レザン・オ・ルヴァン」（ドンク）。レーズン3種類の異なる味わいを1つのパンにまとめた「よくばりレーズンスイーツ」（森永乳業）、レーズンとクリームチーズの本来の味を生かし、クロワッサン生地とレーズン生地で包んだ「夢のつぼみ」（北欧トーキョー）ほか。

　表彰式で主催者のラリーブラッグさんは「ベーカリー業界において、消費者の興味を喚起させ再来店いただくために、この新製品開発コンテストは最善の方法だと考えております。世界でもトップレベルのすばらしいパンを作ってくださった皆様にお礼を申し上げたい」と喜びを表した。

　入賞者にはカリフォルニア・レーズンの故郷「フレズノへの研修旅行」が贈与され、受賞作品は今後、店頭に並ぶ予定。

　カリフォルニア・レーズン協会は、カリフォルニア産レーズンの約3,000の生産者と25社の加工業者を代表する非営利機関。1949年の設立以来、カリフォルニア州食品産業局の管轄のもとに、レーズンに関する各種研究調査のほか、宣伝、販売促進、PR活動などの企画・実施などを行っている。日本では1961年より業界や消費者に向け、セミナーやシンポジウム、コンテスト、消費者キャンペーンなど多角的な活動を行っている。

　カリフォルニア・レーズンは健康応援食品で、1キログラムのぶどうからできるレーズンは200グラム。栄養価が凝縮され、豊富な鉄やカリウムを始め、銅、カルシウム、マグネシウムなどのさまざまなミネラルやビタミン、また、食物繊維や酒石酸、抗酸化作用で注目されるポリフェノール類、ブドウ糖などの天然成分を含んでいる。