横浜トリエンナーレ組織委員会は1月28日、氷川丸にて横浜トリエンナーレ2005の記者会見を開催し、総合ディレクターの川俣正氏が展覧会の概要を発表した。川俣氏は全体テーマを「アートサーカス(日常からの跳躍)」とし、鑑賞者が単に展覧会を見るという従来的スタイルを脱し、見る側と見せる側の垣根を越え、アートの制作現場に立会い、作品を体験するダイアローグ的な展示を試みることを述べた。キュレーターは横浜美術館学芸係長の天野太郎氏、P3 art and environment ディレクターの芹沢高志氏、ミュージアム・シティ・プロジェクト運営委員長の山野真悟氏の3人。参加作家数は80人前後を目標とし、現在世界各国のアーティストに参加を要請しており、すでに参加が決まっているアーティストの中から8名が来日し記者会見に同席した。「アートサーカス」は川俣氏による造語で、現在その実施内容として「ビュラン・サーカス」「ホームステイ・アートプロジェクト」「コミュニティ・ワークショップ」「トリエンナーレ・アーカイブルーム」「アート・オークション」の5つの企画を進めていることを明らかにした。今後の予定として、5月のゴールデンウィークにキックオフパーティーとして山下公園付近に数名の作家の作品を展示し、また7月・8月にも作品展示の機会を設けるなど、本展開催に向けて気運を盛り上げていく方針を述べた。川俣氏は「今日の記者会見までは組織委員会の中で進めてきたが、今後は市民と一緒にやっていきたい。市民の方から様々なアイデアをいただき、企画の詳細を固めていきたい」と述べ、市民の積極的な参加を呼びかけた。横浜トリエンナーレ2005