中区寿町の寿町総合労働福祉会館(横浜市中区寿町4)で11月12日、キャンドルナイトイベント「寿灯祭」が開催される。
寿町では、2008年から「KOTOBUKIクリエイティブアクション」というアートプロジェクトが始動し、寿町を舞台・テーマとした作品の制作や、住人との対話や恊働をするプログラム、寿町周辺地区におけるアーティストの活動を目的とした滞在支援システムづくりなどが行われている。
今年初めて実施するキャンドルナイトには、地域の酒店や路上で回収した廃材のワンカップを利用。当日は、装飾を施した1,200個のワンカップに明かりを灯し、寿町に「光の小路」をつくる。主催は寿オルタナティブ・ネットワーク。「KOTOBUKIクリエイティブアクション」と連携して実施する。
イベントを企画・プロデュースしたクリエイティブデュオ「NOGAN」の浅野宏治さんは、「寿町に暮らすおじさんたちが参加できるイベントを実施したかった。寿灯祭では、ワンカップが切り絵で装飾されキャンドルとして輝く、日常生活とはひと味違う『感覚』を味わってもらいたい。当日は、地域の子どもから年配の方々まで、さまざまな人がワークショップで制作した灯り絵がつながり、広がる様子も同時にお楽しみください」と話す。
イベントには、寿福祉センター保育所、ことぶき保育園、寿診療所デイケア「なごみの里」、CFAY Detachment Negishi(CFAY N00N)、NPO法人市民の会 寿アルク、神奈川大学曽我部研究室、寿町勤労者福祉協会、山多屋酒店が協力。
開催時間は17時~19時。雨天の場合は11月19日に延期。現在、当日の13時~16時30分まで会場内にワンカップを設置し、キャンドルに明かりをともす作業ボランティアを募集している。問合せは「NOGAN」ホームページから。
寿町は、隣接する扇町や松影町を含む約60,000平方メートル程度の地域で、日雇労働者が宿泊するための「ドヤ」と呼ばれる簡易宿泊所が100軒以上あり、東京の山谷、大阪の釜ヶ崎に並ぶ「三大寄せ場」の1つと言われている。