三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で7月16日より、期間限定で早朝に開園しハスの開花を楽しむ「早朝観蓮会」が開催される。
早朝観蓮会は、同園の創設者の原三溪がとりわけ好んだというハスの開花を、より多くの人に楽しんでもらおうとスタートしたイベント。期間中の土曜・日曜・祝日は、開花時間に合わせ特別に朝6時に開園し、明け方からゆっくりと開花するハスの姿を間近に見ることができる。また、蓮と三重塔が同時に眺められる蓮池の北西区域を特別に開放する。
現在、同園に生育しているハスは主に原始蓮。原始蓮は一重咲きの大きな花で、開花1~2日目は比較的濃い赤色、3~4日目には桃色に変化し、基部(根元の部分)付近が白くなるのが特徴。ハスは、泥の中から清らかな花を咲かせることから俗世間から現れた優れた人材にもたとえられ、インドでは聖者の花、中国では君子の花と表現された。三溪はハスの花が美しく池を彩るころになると親しい人々を招き、茶会を催したという。
実施日は7月16日・17日・18日・23日・24日・30日・31日、8月6日・7日の9日間。
関連イベントとして、開催日には園内に設置された「蓮の体験コーナー」でハスの糸取り体験や葉っぱのお面作りを実施する。また、朝8時30分から抽選で20人に栽培用のハスの種プレゼントも。
園内の茶店「三溪園茶寮」では、赤だしや温泉卵、紀州梅干などがセットになった「朝粥(かゆ)」(1,000円)を早朝観蓮会の開催時間限定で提供する。
三溪園 広報担当の吉川利一さんは「今年は節電により思うように涼がとりにくくい状況ですが、こういう時だからこそ、かえって昔の人々が感じていた『夏の涼』に親しみ、見直す機会だと思います。早朝の空気だけではなく、清らかな蓮の花も涼しさを感じさせてくれます」と話す。
イベント開催日の開園時間は6時~17時。入園料は大人500円、65歳以上300円、小学生200円。8月7日まで。