横浜市が、市内で活動する優れた技能職者を認定し、称号を授与する「横浜マイスター」の称号授与式が8月23日、横浜市長公舎(横浜市西区老松町2)で行われた。
横浜市は1996年から、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者を選び、称号を授与し、その活動を通して、後継者の育成・確保、貴重な技能の継承及び技能職の振興を図る「横浜マイスター事業」を実施している。
平成23年度の横浜マイスターには2人の応募があり、専門家などによる実地調査(6月)、横浜マイスター選考委員会の選考(7月)を経て、ホテルモントレ横浜(中区山下町6)の総料理長・吉田敏彦さんが第16期 横浜マイスターに選定された。吉田さんは45人目のマイスターで、調理師(西洋料理)としては3人目の横浜マイスターとなる。
吉田さんは横浜生まれ、金沢区在住。「ママジー」、「ラ・ロシータ」、「末広」(レストラン)、「ザ・ホテル ヨコハマ」を経て、2007年より「ホテルモントレ横浜」に勤務。主な表彰歴は、アカデミー銅章(全日本司厨士協会)、横浜市優秀技能者賞(横浜市)、関東本部功労章(全日本司厨士協会)、名誉司厨士の証(全日本司厨士協会)、アカデミー銀章(全日本司厨士協会)。現在は、ホテルモントレ横浜の総料理長を務めながら、横浜ガストロノミ協議会のメンバーとして、小・中学校での食育や横浜の地産地消を伝える活動にも取り組んでいる。
称号授与式では、林文子横浜市長が吉田さんに賞状や記念プレートなどを手渡し、「吉田さんは38年間、西洋料理一筋にこられ、技能の継承にご尽力されてきた。今後はさらに後継者の育成とともに、手仕事の素晴らしさや食べる楽しさを広めてほしい」と祝辞を述べた。
ウィンド・サーフィンを趣味とする吉田さんは、「自分だけの力ではなく周りの方のご協力で横浜マイスターの称号をいただけた。料理は人を幸せにすることができると思うので、これからも料理を通して少しでも皆さんに笑顔を届けられるようがんばります」と語った。
横浜市技能文化会館(中区万代町2)では、9月28日に「市民向け技能体験教室」を実施する。当日は吉田さんが講師を務め、家庭で作ることができるプロの味の「ハンバーグ」を伝授する。会場は601料理研究室。開催時間は14時~16時。対象は横浜市内在住、または在勤者。定員20人。参加費無料。応募締切は9月9日。申し込みは横浜市経済局雇用労働課(TEL 045-671-4098、もしくはFAX 045-664-9188)まで。