横浜市は10月1日から、区役所や地区センターなどの公共施設への家庭用プリンターのインクカートリッジ回収箱設置を開始した。
この取り組みは、使用済みインクカートリッジを回収してリサイクルする取り組み「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」の一環として行われるもの。プロジェクトは、プリンターメーカー6社が自主的な活動として2008年に開始。回収したカートリッジは障害者施設で分別されてリサイクルが行われ、国連環境計画(UNEP)に対してカートリッジ1個あたり3円の寄付や、東日本大震災への復興支援などに役立てられている。回収実績は2008年度72万個、2009年度130万個、2010年度160万個。
横浜市は、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進やCO2排出量の削減を掲げた「ヨコハマ3R夢(スリム)プラン」の一環として、同プロジェクトに参加。横浜市内でカートリッジが全て回収されれば年間約144トンとなり、約400トンのCO2を削減することができる計算になるという。
回収の対象となるのは、プリンターメーカー6社(ブラザー、キヤノン、デル、セイコーエプソン、日本ヒューレット・パッカード、レックスマークインターナショナル)による純正のカートリッジ。破損品や改造品は対象外となる。
横浜市資源循環局家庭系対策部業務課分別・リサイクル推進担当係長の立花千恵さんは、「市民の方の目に付く所に回収箱を設置し、『こういうことをやっているんだ』と気付いてもらいたいです。企業が自主的に行われている活動なので、市の財政負担になりませんし、市民の方の負担にもなりません。3R夢プランと共にぜひご理解を頂き、回収にご協力して頂きたいです」と話す。
回収箱が設置されているのは区役所や地区センター、地域ケアプラザなど270カ所以上で、地方自治体としては全国最多。設置場所一覧は、横浜市資源循環局のホームページで確認することができる。