横浜の落語文化定着を目指す「第16回 馬生ハマ寄席興行」が2月25日と26日、「横浜にぎわい座」(横浜市中区野毛町3)で開催される。
「馬生ハマ寄席」は、金原亭馬生(きんげんてい ばしょう)一門とゲストによる、人情話を中心とした古典落語、踊り、茶番劇、鹿芝居などで構成する寄席興行。公演終了後の出演者を交えた懇親会や、落語の初心者向け体験講座などを通じて落語の普及活動に取り組んでいる。
今回は、シドモア桜100周年・横濱里帰り記念公演として、落語と鹿芝居「人情噺芝浜革財布」を上演。鹿芝居の演題は「芝浜」だが、冒頭の部分に落語の演目「長屋の花見」をつけ、シドモア桜のエピソードを披露する。
出演者は、金原亭馬生さん、林家正雀さん、蝶花楼馬楽さん、金原亭馬治さん(25日)、金原亭馬吉さん(26日)ほか。
ホール内は飲食可能で、当日はロビーの寄席茶屋でお弁当やビール、ソフトドリンクを用意。「美濃屋あられ製造本舗」は、シドモア桜にちなんだ新商品「桜あられ」(1袋200円)を販売する。
興行を主催するコスモ・ステージの江口照夫さんは「鹿芝居とは噺家芝居のことをシャレて表現したもので、落語の演題を歌舞伎風に落語家が演じます。文士劇のイメージです。劇と言っても落語家の演じる素人劇なので、現代風なアレンジで笑いを誘います。ちょっとネタをばらせば何故かマルモリが登場したり、大いに笑ってストーリーにはしんみり出来る言わば見る落語です。今年はシドモア桜の記念も含めその逸話も紹介。横浜ならではの企画です」と話す。
会場は芸能ホール。開演は25日=17時、26日=12時30分。チケットは3,500円(全席指定、懇親会別途)。問い合わせは「馬生ハマ寄席事務局」(TEL 045-261-4618)まで。
山手地区の外国人墓地(中区山手町96)には、ワシントン ポトマック湖畔の桜の植樹に貢献したアメリカの紀行作家、エリザ・R・シドモアが眠っている。1991年に桜の苗木5本がワシントンから里帰りし、「シドモア桜の会」によってシドモアの墓碑の傍らに植えられた。横浜市内では、シドモアと桜のエピソードを後世に伝えることを目的とした桜の移植活動が進められており、元町交番付近、谷戸橋の脇には、シドモア桜から接ぎ木した苗木が植えられている。