横浜情報文化センター内の放送ライブラリー(横浜市中区日本大通11)で、映像と写真で地球の記憶を体感する「映像と写真で旅する 世界遺産展」が開催されている。
作品「ガラパゴス諸島(エクアドル)」©Ikuo Nakamura
同展は、TBSテレビ「THE世界遺産」が世界遺産の魅力を伝えることを目的に、1999年から番組の視点に立ち展開しているイベント。ユネスコ世界遺産条約は1972年に採択され、2012年1月時点で、文化遺産725、自然遺産183、複合遺産28の合計936カ所がユネスコ世界遺産委員会に登録されている。
今回の展示会では「自然遺産」に焦点を当て、第一線で活躍する写真家の中村征夫さん、水越武さん、三好和義さんらが撮影した写真作品29カ所97点を紹介するほか、世界遺産を中心とした関連番組を地域別に上映する。
展示内容は、アフリカ=ンゴロンゴロ保全地域(タンザニア連合共和国)・キリマンジャロ国立公園(タンザニア連合共和国)、南米=ガラパゴス諸島(エクアドル共和国)・マヌー国立公園(ペルー共和国)、アジア=バイカル湖(ロシア連邦)・ハロン湾(ベトナム社会主義共和国)、北米=イエローストーン国立公園(アメリカ合衆国)・ハワイ火山国立公園(アメリカ合衆国)、オセアニア=グレート・バリア・リーフ(オーストラリア連邦)・タスマニア原生地域(オーストラリア連邦)など。
日本では現在16カ所が世界遺産として登録されており、会場では、昨年6月に世界自然遺産に登録された小笠原諸島を含め、屋久島、白神山地、知床の4カ所すべての写真作品を展示する。
放送ライブラリーの峰野千秋さんは「世界遺産に登録されている自然環境は、圧倒的なスケールを持つ景観や貴重な生物の生息地であり、また、遺跡や建造物などの文化財は、人類の創造性や、歴史と文化圏の特徴を今日に伝えています。この春は、映像と写真で巡る世界遺産の旅へお越しいただき、地球を創造した大地の力強さ、自然の美しさに触れてください」と話す。
開館時間は10時~17時。月曜休館(祝日・振替休日の場合は翌日)。入場無料。4月8日まで。
UNESCO(国際連合教育科学文化機関)は国際連合の専門機関で、日本のユネスコの窓口は、日本ユネスコ国内委員会(文部科学省内)。ユネスコにあるユネスコ世界遺産センターは、世界遺産条約に基づき、顕著で普遍的な価値のある文化遺産や自然遺産を未来に守り伝えていくための国際協力の枠組みをつくり、世界各国に世界遺産条約への締結や世界遺産の保護を呼びかけている。
日本は世界で初めての民間ユネスコ運動の発祥の地で、全国各地で約270のユネスコ協会が、勉強会、日本語教室、チャリティーバザーなどの活動を行っている。神奈川には横浜ユネスコ協会(横浜市中区港町1)、神奈川県ユネスコ連絡協議会、小田原ユネスコ協会、厚木ユネスコ協会、鎌倉ユネスコ協会の5つがある。