横浜みなとみらいホール(横浜市西区みなとみらい2)で4月29日、「日本病理医フィルハーモニー」第1回演奏会が開催される。
日本病理医フィルハーモニー(JPP)は、病理診断を専門とする病理医が中心となり結成した登録総団員数150人以上のフルオーケストラ。病理医は「病理診断」を生業とする病気の診断に関する専門医で、2008年4月には、病理診断科が、医療機関が外部に掲げられる「標榜診療科」として認知された。
昨年4月に日本病理学会創立100周年を記念した祝賀コンサートをパシフィコ横浜で開催する予定だったが、東日本大震災が発生したため自粛。今回改めて、第101回日本病理学会総会(会場:新宿「京王プラザホテル」)最終日の翌日29日に、病理医の認知度向上を目的とした入場無料の招待コンサートを実施する。
プログラムは2部構成。演奏曲は第1部=G.ビゼー「カルメン」組曲より(闘牛士、前奏曲~アラゴネーズ、ハバネラ、ジプシーの踊り)、J.シベリウス 交響詩「フィンランディア」、J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番より「G線上のアリア」、E.エルガー 行進曲「威風堂々」第1番。
第2部=J.プッチーニ 歌劇トゥーランドットより「誰も寝てはならぬ」、P.マスカーニ カバレリア・ルスティカーナ「間奏曲」、J.プッチーニ 歌劇トスカより 「妙なる調和」、E.ディ・カプア 「オー・ソレ・ミオ」、F. レハール ワルツ「金と銀」、F. レハール 喜歌劇メリーウィドウより「ワルツ」、R. ワーグナー 楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲。
指揮者は、秋山隆さん(第1部)と岡輝明さん(第2部)。第2部では、テノール歌手の米澤傑さん(鹿児島大学医学部教授)も登場する。
日本病理医フィルハーモニー団長の堤寛さん(藤田保健衛生大学医学部病理学教授)は「東日本大震災被災者への思いを込めて演奏させていただきます。曲目の中で、シベリウスの交響詩フィンランディアは『祖国(フィンランド)の誇りと国難からの脱却に向けての讃歌』です。震災からの復興を目指す『頑張れニッポン!負けるなニッポン!』の心意気で演奏いたします。バッハの『G線上のアリア』は、震災でお亡くなりになられた方々のために謹んで演奏したいと思います」と話す。
会場は横浜みなとみらいホール 大ホール。開催時間は19時~21時(18時30分開場)。定員2,000人。入場無料(予約不要)。