NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター(横浜市中区日ノ出町2)は5月15日、「黄金町芸術学校」を開校した。
黄金町芸術学校では、展覧会をつくり出すのに必要な企画・制作のノウハウを学ぶ本格的なキュレーター養成コース「キュレーターコースI・II」、初心者を対象に実技を学ぶ「水彩画教室」など、アートに関連した多彩な講座を実施する。アートに関心をもつ人を対象にした体験講座を通して、さまざまな地域、年齢、分野の人々の交流の場をつくることが狙い。
フリーで展覧会をつくりたい人を対象にした「キュレーターコースI」では、吉祥寺でギャラリースペースを運営する小川希さんが講師を務め、アーティストやキュレーターをゲストに迎えながら、アートの歴史や見方などプロジェクト型のキュレーションについて学ぶ。最終的な目標は、講師、ゲスト、受講生でつくりあげる展覧会の開催。
「キュレーターコースII」では、横浜美術館学芸員の天野太郎さんと木村絵里子さんがコーディネーターを担当。アートの現場に関わるさまざまな分野のゲストを迎え、文化施設における運営や作品の取扱い、展覧会図録の作り方など、キュレーターの基礎を学ぶ。
アーティストの廣川裕美子さんによる「水彩画教室~植物を描く~」は、教材・用具の使い方から始まり、葉のデッサン、花のデッサン、彩色の基礎など、初心者から楽しめる内容になっている。
6月15日には、コーディネーターに木村さん、フリー編集者の大谷薫子さんをゲストに迎え、入門講座「展覧会に関わる人々vol.1」(キュレーターコースII)を実施する。開催時間は19時~21時。受講料は2,000円。
黄金町エリアマネジメントセンター事務局長の山野真悟さんは「講座を通してアーティストや講師、受講生の間にコミュニティが生まれるようにしていきたいと思います。黄金町には、受講後に生徒のみなさんが一緒に食事ができるような場所もたくさんあります。さまざまな人が集まるこの講座でできたコミュニティから、新しい活動が生まれてくるような場所を目指しています。今後も、写真教室、子ども向けのクラスなどをつくって、継続的に講座を開いていきたいと思います。また、これを機会に黄金町の魅力に気がついてもらうことができれば」と話す。
各コースとも通年の講座となるが、単発での受講も可。各講座の詳細はホームページで。