ベイスターズ通りのフラワーショップ「BALANCE FLOWER SHOP」(横浜市中区住吉町2、TEL 045-681-2187)に務めるオーナーの西澤力さんが、花の大会「フローリスト・レビュー2012」(誠文堂新光社)で優勝した。
フローリスト・レビューは、花の専門誌「月刊フローリスト」が昨年から開催しているフラワーコンペティション。全国のフローリスト、フラワーデザイナー、フラワーアーティストなど花の表現者が、月刊フローリスト誌面上で約半年間予選を繰り広げ、そのファイナルステージが6月10日に表参道ヒルズ(東京都渋谷区)で行われた。
今回の有効応募総数は118件。1次選考を通過した14人が2次審査に進み、西澤さん(横浜市)、木村聡美さん(山形市)、株竹一希さん(越谷市)の3人がファイナリストに選ばれた。
ファイナルステージのテーマは、「花と戯れる~3つの花器のコーディネート」。制限時間60分の中で、同じ花器を使いサプライズ方式で花を即興で生ける。ファイナリストはそれぞれ3作品のデザインアレンジメントを制作し、西澤さんは、当日発表された花器に、前日の仕入れで出会った個性的な形の「ヘリコニア」のハンギングレッドダチェスを導入。デザイン性の高い斬新(ざんしん)なアレンジメントが評価され、優勝を果たした。
西澤さんは「国内外のデモンストレーションでの『人前で花を生ける』経験が生き、今回の結果につながった。フローリストレビューで生まれた私の作品は、多くの先輩方の作品が自分の中で消化されて生み出されたものばかり。大会は客観的に自分を見つめられる貴重な場です」と振り返る。
西澤さんは2013年1月号から1年間、「フローリスト誌」の表紙を担当する。「今回の大会で演出として使った和傘は、講評で賛否両論意見が分かれたが、そのことも含めとても興味深かった。価値観が多様化している現代で、何を感じ何を読み取るかもひとそれぞれの感性です。フローリスト誌表紙のアートワークでは、温故知新を念頭にオリジナルを産み出してみたい」と話している。
西澤さんは、横浜を中心に花屋歴20年のベテラン。フラワーショップ「BALANCE FLOWER SHOP」主宰。主な活動は、オランダで10年に1度開催される国際的な園芸博覧会「フロリアード2002」でのデモンストレーション、作品展示。ヨーロッパの代表的なインテリア見本市「フランス・メゾン・エ・オブジェ2011」でD&M社招聘(しょうへい)デモンストレーター。「フローリスト・レビュー2011」初代ファイナリストの一人で、2年連続のファイナリストとなる。
「BALANCE FLOWER SHOP」の営業時間は11時~21時。日曜、祝日が定休。