パンタグラフ(横浜市神奈川区神奈川2)で、8月29日から「篠田守男展」が開催される。
篠田さんは、1931年東京生まれの彫刻家で、筑波大学名誉教授。鋼鉄線の張力と圧力で金属塊を中空に固定させるTC(Tension and Compression)シリーズで知られる金属彫刻で、奇妙で不思議な空間を創出する。1966年にはベネチア・ビエンナーレに出品し、第9回高村光太郎賞を受賞。以後さまざまな賞を受賞し、2000年には国際彫刻センター優秀彫刻教育者賞をアジア人として初受賞した。
今回は大小合わせて10点以上の新旧作品をパンタグラフとギャラリーカフェ「喫茶コマドリ」で展示。期間中は展示作品の販売も行う。
パンタグラフは、広告美術や立体アニメーションの制作を行うアーティストユニットで、1998年に共同アトリエ「studio BIG ART(スタジオ・ビッグアート)」として活動を開始。2007年に名称を「PANTOGRAPH」と改名し、立体造形工房、シェアアトリエ、撮影スタジオの運営を開始した。ユニット名と同名の撮影スタジオはアーティストやクリエーターが入居するビルの1階で、ギャラリーとしても活用している。
パンタグラフのメンバーは、3人が篠田さんが教えていた筑波大学の総合造形コース出身。展示担当の江口拓人さんは「3人とも直接篠田先生から教わってはいませんが、81歳を迎えての新作発表ということで、親しくさせていただいていた縁で、今回の個展を開催する運びとなりました。喫茶コマドリでも、展示に合わせたお菓子を提供する予定です」と話している。
また、9月2日には、篠田さんのほか、筑波大学の教え子であるアート・ユニット「明和電機」代表の土佐信道さんとメディアアーティストのクワクボリョウタさんを迎えた限定トークイベントを開催(15時~17時、受付終了)。一部をユーストリームで配信する。
開場時間は11時~19時。入場無料。オープニングレセプションは8月29日19時から。9月9日まで(月曜・火曜休廊)。