横浜市内一帯で、日本最大級のジャズ・フェスティバル「横濱ジャズプロムナード2012」が10月6日と7日の2日間にわたり開催された。
20回目を迎える今年は、過去最高の約400人の市民ボランティアが運営を支え、プロ・アマ総勢3,211人のミュージシャンが参加し、ホールライブや街角ライブ、ジャズクラブライブで計383のステージを繰り広げた。来場者は2日間で過去最多となる13万7,000人(6日=62,000人、7日=75,000人)を記録。
2日目は、ルクセンブルクから初来日したパスカル・シューマッハ カルテットや、向井滋春 クインテットなど、横浜市開港記念会館や赤レンガ倉庫1号館などのホール会場で満席のステージが相次いだ。横浜みなとみらいホールの最終ステージには、1950年代からN.Y.を拠点に活動している82歳の現役ジャズピアニスト・秋吉敏子さんが登場し、会場全体があたたかい拍手に包まれた。
秋吉さんは3階席まで埋め尽くされたホールを見上げながら、「横浜は私にとって縁がある街で、ジャズの勉強をしたところ。横濱ジャズプロムナードに招かれ、日本の素晴らしいプレーヤーと共演できる機会をいただき感謝しています」とあいさつ。
ステージでは「この歳になるといろいろ忘れてまずい」ともらしながらも、演奏曲にまつわる思い出を一つひとつ語り、横浜にちなんだオリジナルナンバー「Grooving in YOKOHAMA」をはじめ、「ホープ ヒロシマ」「スタジオJ」など約15曲を披露した。舞台の終わりには鳴り止まぬファンの拍手に応え、プリエのポーズでかわいらしく会釈する場面も。
横濱ジャズプロムナードは、「街全体をステージに!」を合言葉に、1993年に市民とミュージシャンが一体となりスタートしたジャズイベント。日本のジャズのふるさとである横浜が、日本各地へジャズ文化を根付かせ、若いミュージシャンの才能を育み、新しいジャズの潮流を世界へ発信し交流することを願い開催されている。