港の見える丘公園内の大佛次郎記念館(横浜市中区山手町113)で、11月21日から企画展「洋雑誌が映すモダン都市1920’s~30’s」が開催される。
大佛次郎は横浜市出身の作家。「パリ燃ゆ」「天皇の世紀」「帰郷」「赤穂浪士」など歴史小説からノンフィクションまでさまざまな分野で活躍し、多くの著作を残す。「霧笛」「幻燈」など開化期の横浜を舞台にした著作も多い。
展示では、横浜ゆかりの作家「大佛次郎」の業績と生涯を紹介している同館が所蔵する資料の中から、生前大佛次郎が収集した洋雑誌の中心を占める1920年代~30年代の雑誌類を初公開する。
大佛次郎記念館スタッフの安川篤子さんは「大佛次郎が学生時代から集めた洋雑誌は、文学や映画・舞台芸術、工芸デザインやファッション関係と多岐にわたっている。是非、ビジュアルの美しさとともに、雑誌のページからあふれ出る1920~30年代の『モダン』を感じていただきたい。また、大佛次郎旧蔵のフランス映画ポスターや子ども雑誌の付録、アメリカのパルプ・マガジンなども必見」と話している。
開館時間は10月から3月までは10時~17時(入館は16時30分まで)。4月から9月までは10時~17時30分(入館は17時まで)。観覧料は大人200円、小・中学生100円。休館日は毎週月曜、年末年始(12月27日~1月3日)。2013年1月15日~22日は臨時休館予定。2013年4月14日まで。
大佛は東京府第一中學(現東京都立日比谷高等学校)在学中から、神田の古本屋へ通い、書籍や雑誌の収集を始めた。その後も次々と書籍や雑誌の収集を続け、その集積は図書約36,000冊、雑誌約21,000冊。大佛は自らの書物の収集に関し「今は自分のためよりも勉強家の他人の為に、と、ふと考えて、系統に随って撰んで揃えておくように心に決めた」と記している。