横浜市経済局(横浜市中区)は11月24日に横浜市泉区のいちょう団地で開催する「ソーシャルビジネスフィールドワーク」の参加者を募集している。
ソーシャルビジネスフィールドワークは、社会の課題をビジネスという手法で解決しようという事業者の話を聞き、現場を訪問する視察会。ますます多様化する社会や地域の問題に取り組む起業者を創出する普及事業の一環として行われている。
第13回目となる今回のテーマは「まちづくり×多文化」。視察先は昭和40年代に大和市と横浜市にまたがって建設された、約80棟、3,600戸あまりを擁する大型団地「神奈川県営いちょう団地」。
現在は、当時入居した家族の親世代の高齢化が進む一方、子ども世代が独立して出て行き、ベトナム、カンボジア、ラオス、ペルー、ブラジルなどの外国籍の住民が増えてきた。外国籍住民の割合は世帯数の約2割、国籍は24カ国。インドシナ3国(ベトナム、ラオス、カンボジア)の難民のための「定住促進センター」が1990年から1998年まで大和市に設けられていたため、難民家族が場所的にも近いこの団地に定住し始めたこと、また中国残量孤児家族の受け入れ居住地となったことが外国人が増えるきっかけとなったという。
「多文化まちづくり工房」(横浜市泉区上飯田町3173)は、いちょう団地の外国人住民のための日本語教室をはじめ、生活相談、子どもの学習支援、入居のサポート、住民交流会などの活動をしている。代表の早川秀樹さんに話を聞き、団地を見学する。また終了後、希望者には団地内にあるベトナム料理店での夕食(800円)、日本語教室見学も可能。
早川さんは「高齢の日本人と外国籍の子どもたちまでをつなぐ交流の場を、若者主体でもっと創出していければと考えている。まちづくりや地域コミュニティに興味のある人にフィールドワークに来てもらいたい」と話している。
フィールドワークの開催時間は16時~18時(夕食=18時~、日本語教室=19時~)。参加費無料(夕食代実費)。定員15人。詳細、申し込みは「ソーシャル・ポート・ヨコハマ」のポータルサイトから。