日本大通の画廊「ギャルリーパリ」(横浜市中区日本大通14)で、11月27日から展覧会「川俣正 Plan and Drawings for the Expand BankART」が開催されている。BankART Studio NYK(中区海岸通3)で開催中の川俣正展「Expand BankART」の連携企画。主催はギャルリーパリ。
川俣正さんは北海道出身の芸術家・造形作家。制作の様子を公開しながら作品を完成させるワーク・イン・プログレスという手法で、美術館をはじめ、病院や廃墟など、さまざまな場所で制作を行っている。2005年の横浜トリエンナーレ総合ディレクター。
「Expand BankART」では、戦後の住宅難解消のために建てられた公団住宅「海岸通団地」解体時の廃材を使用。BankART Studio NYK全館で、建物の外壁や内部空間を使った多彩なインスタレーションが展開されている。
同展では、「Expand BankART」の際に作成されたスケッチやコラージュ、マケット(彫刻などの作成時に作られるひな形)を展示。作品は、ファックス用紙に描かれた初期のアイデアスケッチから、展示の完成形をイメージさせる大型のマケットまでさまざま。展示されたアイデアプランを追うことで、よりExpand BankARTへの理解が深まる内容となっている。また、市販のノートを使用して書かれたアイデアノートを版画で完全再現した作品も展示している。今回のギャルリーパリでの展示作品はすべて購入可能。価格は150,000円~700,000円まで。
川俣さんは「BankART Studio NYKでの作品は、同時並行的に変化していく成長する作品。ギャルリーパリで展示されているプランを見た上で、作品の成長の様子を見ていただければ、より楽しめるのではないか」と話している。
開催時間は11時~19時。入場無料。日曜休館。12月17日まで。