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吉田町スタジオで韓国招へい公演「皆のためのピザ」ー北朝鮮初のピザ屋を題材に

公演「皆のためのピザ」の様子

公演「皆のためのピザ」の様子

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 吉田町のアートスペース「十六夜(いざよい)吉田町スタジオ」(横浜市中区吉田町4)で、12月6日から韓国招へい公演「皆のためのピザ Pizzas for the People」が行われる。

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 同作は、韓国ソウル出身のデザイナーで、ダウォン芸術アーティストのキム・ファンさんが北朝鮮問題を題材に制作した芸術作品。2008年12月、平壌(ピョンヤン)にオープンした北朝鮮初のピザ屋は高級官僚のみが使用できる。キムさんは、ピョンヤンのピザ屋が象徴する文化的背景の中、2年間のリサーチを経て北朝鮮の一般人向けのピザのレシピを開発。その後、短編映画「ピザの作り方」を制作し、密輸ルートを通して北朝鮮に500枚のDVDを配布することで、北朝鮮の人々との交流を試みた。

 短編映画の内容は、ピザの作り方、海外旅行の荷造り、K-pop、クリスマスの遊び方。脱北者への調査をもとに、役者のセリフや撮影ロケーション、書体、ロゴに至るまで、すべて北朝鮮のものに見えるように制作されている。

 今回の公演は、短編映画「ピザの作り方」、制作過程のドキュメンタリー、北朝鮮から送られてきた手紙の朗読の3部構成。上映時間は60分。公演期間中は、作品内の短編映画で使用した北朝鮮にまつわる展示も行う。出演はユク・サンヨブさん、パク・ヒジョンさん、ジョン・ウソンさんと、アコーディオン演奏 イ・サンヒさん。

 終演後は全回、キムさんと出演者によるトークイベントを開催し、映画に登場するピザが来場者に提供される。6日には、キムさんと横浜出身の演劇作家、小説家の岡田利規さん(チェルフィッチュ主宰)による対談を実施する。

 十六夜吉田町スタジオの担当者は「韓国と北朝鮮の断絶から60年以上。若き韓国のアーティスト、キム・ファンが試みた交流の第一歩は『ピザの作り方』。届ける方法は『DVDの密輸』。韓国独自に発展した芸術運動『ダウォン芸術』の最注目作品の日本初上演になる」と話している。

 チケットは一般3,000円、ユース(25歳以下)1,500円、ペア(2人)5,000円。問い合わせは十六夜吉田町スタジオ(TEL 045-261-9830)。公演は12月9日まで。

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