KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町281)で7月23日、劇団・ナイロン100℃の結成20周年記念公演「わが闇」が行われる。
ナイロン100℃は、劇作家・演出家・映画監督・ミュージシャンのKERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)主宰の劇団。先進的な映像技術、音楽、照明が生の芝居と融合して生み出される独特の作品世界を特徴とし、個性的なレギュラーメンバーに加え、斬新な客演陣の参加による創造的な舞台をつくりあげている。
作品「わが闇」は、2007年に初演した家族劇。柏木信彦は3人の娘をもつ小説家で、情緒不安定に陥るようになった妻はある事をきっかけに自らの命を絶ってしまう。年老いた信彦は病床にふせ、柏木家の3姉妹も人には言えない事情を抱えて暮らしていたが、時間とともにそれぞれの「事情」が浮上してくる。
作・演出は、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん。出演は、犬山イヌコさん、峯村リエさん、みのすけさん、三宅弘城さん、大倉孝二さん、松永玲子さん、長田奈麻さん、廣川三憲さん、喜安浩平さん、吉増裕士さん、皆戸麻衣さん、岡田義徳さん、坂井真紀さん、長谷川朝晴さん。
同公演を担当するtvk-comsの草西泉さんは「オリジナルキャストによる待望の再演になるが、横浜での公演は初めて。ナイロン100℃ならではの、芝居と映像と音楽を巧みに編み上げる演出技術の初期の集大成をこの作品でご覧頂けるのでは」と話している。
会場はKAAT神奈川芸術劇場 ホール。開場18時、開演18時30分。チケットは一般6,500円、U25チケット4,000円。問い合わせは神奈川芸術劇場(TEL 045-662-8866 :チケットかながわ)ほか。
ナイロン100℃の前身となる「劇団健康」は、1985年に当時のインディーズバンドブームの中心的存在にあったバンド「有頂天」のボーカル・KERAを中心に旗揚げされた。同劇団はナンセンスコメディーを中心とした14作品を上演し、1992年に解散。翌1993年に再びKERAを主宰として「ナイロン100℃」を立ち上げ、シチュエーション・コメディー、ダンスや映像にコントなどをミックスしたライブ的作品、女優だけによる西部劇など多種多様な作品を発表している。