新港ピアの建物を活用したシェアスタジオ「ハンマーヘッドスタジオ 新・港区」(横浜市中区新港2)で11月2日、パフォーマンス公演「送り狼と迎え狼」が行われる。
「送り狼と迎え狼」は、ハンマーヘッドスタジオを拠点に活動する美術家の阿部静さんを中心に、ダンサーや役者、打楽器奏者などで結成した「オオカミプロジェクト」のパフォーマンス作品。オオカミにまつわる民話と伝承を元に、オムニバス形式の物語を展開する。今年6月に東京都青梅市で行われたアートイベント「青梅アートジャム」内で初公演を行い、今回のために再制作された。
狼が火を嫌うことやから子どもを多く産むことから、火難除けや安産などの御利益があると言われる「狼信仰」の神社は、奥多摩や秩父を中心に全国に点在する。阿部さんは青梅市の武蔵御嶽神社とつながりができたことから狼信仰について知り、日本人とニホンオオカミの関係について興味を持ったという。
阿部さんは「過去の出来事に基づいた物語として語られてきた民話は、教訓や当時の生き方、オオカミと人との関係についても語っている。民話を語る行為とそれに伴ったパフォーマンスを楽しんでほしい。文字や本、民話の中のキーワードを持ち込んだ舞台美術も必見」と話している。
「ハンマーヘッドスタジオ 新・港区」は、2008年度に横浜トリエンナーレの会場として建設された「新港ピア」を利用した期間限定のクリエーター拠点で、2012年5月からアーティスト、デザイナー、建築家、ダンサーなど50組が創作活動を行っている。
会場は「ハンマーヘッドスタジオ 新・港区」内のハンマーヘッドホール。公演時間は18時30分~19時30分(18時15分開場)。チケットは1,500円(中学生以下無料)。全席自由。申し込みはオオカミプロジェクトのホームページからメールまたは電話で。