NPO法人「ミニシティ・プラス」(横浜市都筑区南山田2)、神奈川県県民局青少年課など6団体でつくる「かながわ子どもの地域社会参画推進会議」(以下・推進会議)は12月15日、神奈川県庁本庁舎(中区日本大通1)大会議室で、「特命子ども地域アクタープロジェクト」の2013年度活動報告会「子どもVSおとな円卓会議」を開催した。
小学校から高校まで、17人の子どもたちが10団体の派遣先で展開した活動を紹介し、派遣先の「大人たち」から感想が共有された。
「特命子ども地域アクタープロジェクト」は、2010・2011年度の「神奈川県青少年問題協議会」の審議テーマ「地域で育む子どもの社会性~子どもの社会参画をすすめるために~」で決まった3つの骨子に基づき、企画された。
多様なセクターで構成された「推進会議」が、2011・2012年度の2カ年にわたって神奈川県の「新しい公共支援事業」として実施し、2013年度は、企業協賛を集めるなど独自の資金調達をしてプロジェクトを継続している。
子どもたちが「特命地域アクター」として、まちづくり活動を実践する団体にインターンとして派遣され、企画や運営を担うことで、子どもには社会参画の機会を提供し、受け入れ団体には子どもたちの可能性を知ってもらおうという内容。
活動報告会には地域アクターの子どもたち17人や受け入れ団体関係者を含む約50人が参加した。
今回アクター派遣先となったのは、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、ライフ&シニアハウス港北、NPO法人「I Loveつづき」、NPO法人「シャーロックホームズ」、NPO法人「夢キューブ」、NPO法人「都筑民家園管理運営委員会」、一般社団法人「横浜みなとみらい21」、中川ルネッサンスプロジェクト、荏田南近隣センター商店会、都筑クラブの計10団体。
報告会では、各団体での子どもたちの活動が写真などで紹介され、その後受け入れ各団体とのディスカッションが展開された。「一時的な参加だけでなく、継続的に関わってほしい」「じっくりと地域を知るために、まち歩きの機会があるといい」「子どもたちに、参加団体が活動目的をきちんと伝える時間が作れたら」「長期的に子どもの視点をまちづくりに生かすにはどうしたらいいか考えた」など、大人・子ども双方からさまざまな意見が出された。
事務局を担ったミニシティ・プラス理事長の三輪律江さんは「子どもは一時的に団体に、新しい視点を持ち込む『風の人』。将来的に、まちづくりを実践する団体が身近な地域にいる子どもたちにも目を向け、積極的に参加者を掘り起こす動きが出てくると、さらに社会参画の機会が広がっていく」と話していた。