情報媒体の制作・発行や雑貨販売を行う星羊社(横浜市中区伊勢佐木町1)は12月15日、ミニコミ誌「はま太郎」を創刊した。
築80年以上のイセビル4階に入居する星羊社の星山健太郎さんと成田希さん
「ヨコハマを歩き疲れた人と歩く」がテーマの同誌は、星羊社が自社で発行する出版物の第一弾。「横浜の酒場の歴史」、「ヨコハマ・理想郷譚(ユートピア)」、「オヤジ尾行」など、お酒や横浜の歴史にまつわる連載企画からなる。インクの匂いが感じられる「孔版(こうはん)印刷」で刷られた誌面と中綴じミシン製本が特徴で、サイズはA5変形、60ページ。価格は1部800円。
初号は巻頭特集「市民酒場を語る」、高島町に存在した巨大遊郭「高島遊郭」の変遷、都橋商店街でバー「喫茶みなと」を営むVシネマプロデューサーの渋谷正一さんのコラムなど。初版200部には手作りのしおりも付く。
星羊社は、もともとお酒が好きで意気投合したという横浜出身の星山健太郎さんと青森出身の成田希さんが今年8月に設立。2人が通う野毛の居酒屋の店主や客、そこで紹介された地元の歴史を知る人物などに自ら取材する。
誌面のイラストも手がける成田さんは「比較的男性向けに作ったつもりだが、女性にも読んでいただいている。一人で飲みに行った時にじっくり読めるよう、実際に足を運んで人の話を聞かなければ出てこないような情報や、なんとなく知っていても掘り下げるとちょっとした驚きになるような情報を集めて、ボリュームを増やしていきたい。一つ一つのコーナーに固定のファンが付くくらいになれば」と話す。
取り扱いは有隣堂伊勢佐木町本店、活刻堂、たけうま書房など中区・南区を中心とした書店や飲食店のほか、星羊社ホームページからも購入できる。隔月発行。