情報社会のあり方を研究する「情報社会学会」の研究者らが3月1日、関内で「知識共有コミュニティワークショップ」を開催する。自治体・企業・市民にかかわらず、データ活用に関心ある人たちの参加を募っている。
ワークショップは「知識共有とは何か」がテーマ。国際大学GLOCOM講師・主任研究員の庄司昌彦さんによる「オープンデータ利活用」についての基調講演の後、関東学院大学人間環境学部現代コミュニケーション学科専任講師の折田明子さん、龍谷大学理工学部講師の渡辺靖彦さんらを加えたパネルディスカッションを行い、データ分析の実際やプライバシー問題についても討議する。アカデミック・リソース・ガイド(横浜市中区相生町3)代表の岡本真さんがモデレータを務める。
「知識共有ワークショップ」は、「情報社会学会・知識共有コミュニティワークショップ実行委員会」が主催する研究会。2008年に開催した、知恵や知識を共有するネットのサービス「Yahoo!知恵袋」のデータ分析の研究発表をきっかけとして始まり、楽天との合同パネルや東北大での開催など産学共同でさまざまな出来事やアクションの周りにできるインターネットコミュニティを研究対象に討議を重ね、今回で6回目となる。
同ワークショップ実行委員長の折田明子さんは「今回は横浜で初めての開催。オープンデータを推進する横浜で、データ分析だけを目的にするのではなく、より豊かな暮らしのためにどのように知識や情報を共有していくのか、その手段としてデータがどのように役立つのかを議論していきたい。オープンデータ・ビッグデータなどに関心ある市民の方たちにもぜひ参加していただけたら」と話している。
会場は、シェアオフィス「さくらWORKS<関内>」(中区相生町3)。参加費は500円。参加申込方法など詳細は情報社会学会ホームページで。
情報社会学会は、2005年4月に設立された学会。インターネットが社会基盤として欠かせなくなっている時代に、個から発信される多種多様で大量の情報がつながっていく回路や、ネットワークによって集積した知見新たな価値を創発する社会構造のあり方などをテーマに、研究者らが活発に論考を交わしている。