ヨコハマ創造都市センター(YCC、横浜市中区本町6)で3月16日、横浜市立大学COCシンポジウム「市民がつくる環境未来都市」が開催される。
同シンポジウムは、3月25日~29日にパシフィコ横浜(西区みなとみらい1)で開催される「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第38回総会に合わせ、「市民参加による環境未来都市づくり」をテーマとし、国内のまちづくりの専門家とスペイン・バルセロナ市からゲストを迎えて開催する。
第1部は「環境未来都市づくりと公民学連携」と題し、千葉県柏市・福岡県福岡市・横浜市で市民、企業、大学、行政などが連携するまちづくり拠点「アーバンデザインセンター」を運営するディレクターなどが、それぞれの取り組みを紹介し、環境に優しい都市をつくるための多様な主体の連携のあり方を探る。
第2部では、横浜市が「スマートシティ協力に関する覚書」を締結しているバルセロナ市から2人のゲストを迎え「バルセロナに学ぶスマートシティ」をテーマに議論を深める。話題提供するのは、同市から始まりEU各国に広がる「スマート・シティズン・プロジェクト」をけん引するトーマス・ディエズさん(ファブラボバルセロナ・ディレクター)とバルセロナ市でスマートシティ推進政策を担当するフリア・ロペスさん。
スマート・シティズンは、市民一人ひとりが暮らす環境を測定し、そのデータをサーバーに集約することで、まち全体の環境の動態を「見える化」するプロジェクト。ファブラボバルセロナがクラウドファンディングを使い600万円余りの資金を調達して、「スマートシティズンキット」と呼ばれるデータ計測装置を設計・製作し、市民に配布した。
主催は横浜市立大学とYCCスクール。文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に採択された横浜市立大学「環境未来都市構想推進を目的とした地域人材開発・拠点づくり事業」の一環。
横浜市立大学教授の鈴木伸治さんは「1部は、福岡と柏でまちづくりに取り組む方々と共に、多様なセクターの連携のあり方について探っていきたい。2部は、スマートシティ先進都市であるバルセロナの政策や、スマートシティズンのような市民参加型プロジェクトについて学ぶ機会としたい」と話している。
時間は第1部が13時30分から15時45分、第2部が16時から18時。参加費無料、申込不要。