横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1)で5月23日、科学コミュニケーションとしての視点から、気象情報の発信側と受け手側との間の相互関係について考えるシ公開シンポジウム「気象学における科学コミュニケーションの在り方」が開催される。日本気象学会が主催する。
気象学は、天気予報・防災・環境問題を扱う学問分野。シンポジウムは日本気象学会が横浜で開催際している春季大会の一般向けプログラムとして行われる。
シンポジウムでは、幼児から専門家までを対象に、全国各地で自然災害科学実験教室を実践している「Dr. ナダレンジャー」によるサイエンスショー「Dr. ナダレンジャーの科学実験教室」に続き、気象キャスター・気象予報士の岩谷忠幸さんによる「マスメディアと学会は理解し合えるのか?」、国立環境研究所の江守正多さんによる「研究者の科学的発信に客観中立はあるのか?」、防災科学技術研究所の納口恭明さんによる「Dr. ナダレンジャーの科学実験教室の展望と課題」の3つの講演の後、参加者も交えた自由討論が行われる。
ファシリテーターは、茂木耕作さん・小玉知央さんと(海洋研究開発機構)、川瀬宏明さん(気象研究所)。
同学会によると、近年、気象学の発展に伴う情報の質だけではなく,社会基盤の側で求める情報のあり方や取得の仕方も大きく変わり、改めて、科学コミュニケーションの重要性が問い直されているという。
今回のシンポジウムを企画した持木耕作さんは「気象情報のイメージが変わって欲しい。気象というと天気予報で話しが止まってしまう。伝達は単純に知識を伝えるだけのものではない。シンポジウムの場で参加者とのコミュニケーションの実践も含め、具体的な行動や取り組みの変化につながることを生み出して頂けたら」と話している。
会場は、横浜市開港記念会館講堂。開催時間は13時30分から17時。入場無料。シンポジウムの様子はUSTREAMで生中継する。