NPO法人と県、企業の協働事業として2012年から始まった「特命子ども地域アクタープロジェクト」が、まちづくりを共にする学生を募集している。
「特命子ども地域アクタープロジェクト」は、地域に積極的に関わる意欲のある子ども・青少年を、大人が主体で行なっているまちづくり団体へ「特命」で派遣し、子ども達の新鮮なアイデアや発想、行動力を実際の活動で発揮してもらう事業。子どもの社会参画の機会の拡大や、活動の場の提供、後継者問題などを抱えるまちづくり現場の課題解決に向けた新たな仕組みをつくることなどが目的。
今年で3年目になる同プロジェクトでは、昨年までに29団体に44人が派遣され、商店街のお祭りの企画や神奈川フィルのコンサートの企画、 まちづくりのための意識調査や、まちづくり団体が主催するイベントのチラシや映像制作などを行ってきた。単なる「お手伝い」ではなく、一緒に考えながらプロジェクトを進めて行くことが特長。横浜市立大学の大学生と同じ授業をわかりやすく受けられるのも魅力のひとつ。同事業は、神奈川県の「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」の一環で、県の青少年課、高校教育企画課、高校教育指導課、商業流通課、都市整備課が協働・支援して共に事業を推進する。
「特命子ども地域アクター」の募集対象は、神奈川県に在住・在学の中学、高校生、及び一人で参加できる小学校高学年の児童。募集予定人数は30人程度で、先着順。活動に係る費用はすべて支給され、費用負担は原則ない。採用された子どもたちは「まちづくりのいろは講座」を受けた後に、定期的にミーティングを重ねながら、別途公募された15団体ほどの「まちづくり団体」の活動にそれぞれ派遣される。
事業の事務局を担当するNPO法人「ミニシティ・プラス」(横浜市都筑区南山田2)の岩室晶子さんは「まちの大事なユーザーである子ども達が一緒になり、まちづくりに関わることが大切と考えて行っている事業。これまで、子どもたちの活発さに大人も随分刺激を受け、子どもたち自身も新しい世界で自分を広げることができていたようだった。今年も子どもたちのアイデアを活かしたまちづくりに取り組んでいきたい」と話す。
応募締切は6月10日。受け入れ先のまちづくり団体による活動説明会を6月15日に開催する。詳細・問い合わせはミニシティ・プラス(TEL 045-306-9004)まで。