ヨコハマ創造都市センター(横浜市中区本町6)で6月21日、ワークショップ「多文化共生社会形成における地方自治体の役割-多文化共生による創造都市に向けた実践について:日タイフューチャーセッション in 横浜」が開催される。
今回のワークショップでは、横浜市とタイ王国ターク県・ムットサコーン県における多文化共生に向けた問題を確認し、移民によるクリエイティブな活動により多文化共生を実現するための政策や自治体の役割を「フューチャーセッション」という手法を用いて参加者と対話形式で考えていく。
フューチャーセッションとは、複雑な問題の解決のために、行政、民間、NPOなどが立場を超えて話し合う未来志向型のセッションのこと。参加者は未来にむけての「新たな関係性」や「新たなアイデア」を生み出し、認識や行動を変化させることにより、協力して行動を起こせる状況やアクションプランをつくることが目的。
当日は、横浜市国際交流協会(西区みなとみらい1)や、中区寿町にある「ことぶき学童保育」(中区寿町3)など、横浜市内で多文化共生に関する活動をしている実践者や研究者からの話題提供の後にワークショップを行い、多文化共生によって形づくる創造都市のあり方について対話する。参加者から出てきたアイデアは、次回タイで行われる同様のワークショップに引き継がれる。
主催は、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院、アジア工科大学。横浜国立大学、横浜市立大学、横浜市、横浜市芸術文化振興財団が連携して「創造都市」をテーマにワークショップや講座などを行う「YCCスクール」と、横浜国立大学や横浜市立大学などの学生による未来を考えるフューチャーセッションを行う任意団体「Yokohama Future Labo」が共催する。
登壇者の一人である横浜国立大学准教授の小ヶ谷千穂さんは「横浜はさまざまな外国からの住民や子どもたちのためのNGOなどの市民活動の実績やネットワークが積み重ねられている。地方自治体が、ローカルな市民活動の発展や、それを通した、多様性のある豊かな社会を築くためにどのような役割が果たせるのか、創造的な対話を通して、参加者のみなさんと考えていきたい。最終的には、国境を越える人の移動が日常化しているタイの事例と比較参照し合いながら、横浜市を『場』とした政策提言を行うことを目標としている」と話す。
開催時間は13時~17時。場所はヨコハマ創造都市センター1階ホール。参加費無料。