シネマ・ジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)で8月9日から、「平和映画特集2014」が上映されている。
同館では毎年、8月15日の終戦記念日を迎える8月に、映画を通して平和について考える「平和映画特集」を企画。今年は題材の異なる4作品のドキュメンタリー映画を上映する。
プログラムは、日本人被爆者だけでなく、今まであまり語られることのなかった韓国人被爆者や、捕虜として被爆したオランダ人元兵士らとの対話を通して、戦争とは何か、人間とは何かに迫る「美しいひと」(2013年、東志津監督)。中国と日本、それぞれの激動の時代に翻弄(ほんろう)されながらも明るく強く生きてきた中国残留邦人2世の女性の半生を描いた「中国・日本 わたしの国」(2013年、ちと瀬千比呂監督)。
靖国神社について、異なる意見をもつ人々の意見を交えながら、思想やイデオロギーを超えた観点から靖国とは何かを考察する「靖国・地霊・天皇」(2014年、大浦信行監督)。秘密兵器の開発拠点としてさまざまな実験が行われ、敗戦後に証拠隠滅のため歴史から抹消された陸軍登戸研究所(川崎市)の真相に迫った「陸軍登戸研究所」(2012年、楠山忠之監督)。4作品全ての作品で、監督による舞台あいさつも行う。
シネマ・ジャック&ベティの梶原俊幸支配人は「終戦から69年。戦争のイメージが身近ではない若い世代の方に、映画を通じて、少しでも平和について考えるきっかけになれば」と話している。
チケットは、一般=1,500円、大専=1,200円、小中高・シニア=1,000円(作品「陸軍登戸研究所」のみ、一般=1,800円、大専=1,500円、小中高・シニア=1,000円)。8月22日まで。