横浜市は8月21日、「よこはま夢ファンド」への寄附に対して、横浜銀蠅の翔さんを中心とした「Rockin' YOKOHAMA155実行委員会」に感謝状を手渡す贈呈式を行った。
「Rockin' YOKOHAMA155実行委員会」は、開港155周年となる今年に記念イベントを実施し、将来の横浜をより活力と魅力あふれる都市にするための活動や福祉の増進等に寄与すること目的とした団体。7月12に開催された第1回戸塚音楽祭「Rockin' TOTSUKA75」を主催し、チケット代等の収益の一部を「よこはま夢ファンド」に寄附した。
同音楽祭は、横浜銀蠅の翔さん率いる「翔 & BLACK BIRD」、川戸昌和さんの「Masakazu Kawato & Spacy Ducky」が出演し、横浜開港155周年、戸塚区政75周年を記念して、生まれ育った戸塚の街と横浜に感謝の気持ちを込めて発案された音楽の祭典。戸塚公会堂で開催され、会場は満員となった。また、同団体は5年前にも「Rockin' YOKOHAMA150実行委員会」名義で同ファンドに寄附をしている。
翔さんは「ただライブをやるのではなく、お世話になった横浜への恩返し、戸塚区のまちおこしをしながらやりたいと思った。寄附や震災に(ミュージシャンが)動くにはタイミングがあると思う。ここで必要だというときに音楽をどうですかと提案するのが僕らの役割。人が笑うような音楽をつくって歌い続けていきたいので、一回で終わらずに毎年(寄附のために)ここに来られるようにしたい」と来年の第2回開催に意欲を見せた。
「よこはま夢ファンド」は、2005年に設置された横浜市の基金。市民活動団体の地域や社会のための活動を支援し、より活発に市民活動ができるような環境を作りたいという市民の気持ちを生かすことが目的。市民からの寄附金を基金に積み立てて、あらかじめ登録されたNPO法人の公益的活動への助成など、横浜市内で活動する市民活動団体の支援のために活用している。また、基金へ寄附をすることで、所得税や法人税について寄附金控除など税の優遇措置が受けられる。
2012年度は、特定非営利活動法人「I Love つづき」の被災地と横浜の子どもたちをつなぐ「こども・まち・みらい」プロジェクトに200万円、「スマイルオブキッズ」の闘病のために入院している患者家族に対して経済的負担を減らすための宿泊滞在施設「リラの家」管理・運営事業に200万円、「横浜シュタイナー学園」の児童生徒への教育実践事業に700万円の助成金が交付された。今年3月までに、合計902件、総額1億4千320万7,663円の寄附を集めている。内訳の8割を越える749件1億519万7,872円が、個人からの寄付となっている。
横浜市市民局市民協働推進部市民活動支援課長の佐藤千鶴さんは「戸塚音楽祭に出演された、横浜を代表するロックンローラーである横浜銀蝿翔様と川戸昌和様が実行委員会として寄附していただいたことで、多くの方の目に留まり、寄附文化の醸成につながることと思う」と話す。
よこはま夢ファンドへの寄附の問い合わせは、横浜市市民局市民活動支援課 (TEL 045-227-7965)まで。これまでの寄附状況はホームページで閲覧することができる。