KAAT 神奈川芸術劇場（横浜市中区山下町281）で、10月24日からバレエダンサー首藤康之さんの公演「DEDICATED 2014 ～OTHERS～」が行われる。

　首藤さんは日本を代表するバレエダンサーの一人。クラシック・バレエの古典作品をはじめ、モーリス・ベジャール、イリ・キリアン、ジョン・ノイマイヤーら世界的現代振付家の作品に数多く主演し、国内外で注目を集めている。

　同公演は、KAAT神奈川芸術劇場オープンの2011年に首藤さんがスタートしたダンスシリーズ「DEDICATED」第3弾。今回は「OTHERS（他者）」をテーマに、「ジキル＆ハイド」（構成・演出：小野寺修二）、「出口なし」（構成・演出：白井晃）の2作品をセットで上演する。

　作品「ジキル＆ハイド」は、カンパニーデラシネラ主宰の振付家・小野寺修二さんが初めてソロ作品を構成・演出した舞台。2011年に同劇場の大スタジオで初演したR.L.スティーブンソンの名作をベースとした作品をホール版として再構成し、1人の人間に潜む自己、他者の関係を異なる空間で上演する。

　一方、「出口なし」は、J.P.サルトルの戯曲「出口なし」をモチーフとする、ダンサー2人と女優によるコラボレーション作品。KAATアーティスティック・スーパーバイザーの白井晃さんが初めてダンス作品の演出を手がける。出演は、首藤さん、同シリーズの立ち上げ時から参加しているダンサー・振付家の中村恩恵さん、女優のりょうさん。

　KAAT 神奈川芸術劇場の久田絢子さんは「2011年、2012年のDEDICATEDでは、『ダンスを通して自分の思いを捧げること』を意識して上演した。シリーズ第3弾は、2人のダンサーに女優を迎えた新たな挑戦で、3人の登場人物の関係性を白井晃の構成・演出によりスリリングに描く。『他者』と『自己』との関係について改めて問い直す意欲的な取り組みにご期待いただけたら」と話している。

　会場はKAAT 神奈川芸術劇場・ホール。開演時間は日程による。チケットはS席＝7,500円、A席＝6,000円、U24チケット（24歳以下対象）＝3,750円。問い合わせは神奈川芸術劇場（TEL 0570-015-415：チケットかながわ）。10月26日まで。