非営利・営利に関わらず誰でも自由に使えるコンピューターのオペレーション(OS)ソフトウエア「リナックス」(linux)の普及・活用を推進する「リナックスファウンデーション(The Linux Foundation)」は11月12日、はまぎんホールヴィアマーレ(横浜市西区みなとみらい3)で、リナックス活用の最新の動向やビジネス展開を紹介するユーザー企業向け技術カンファレンス「エンタープライズ・ユーザーズミーティング2014」を開催する。
同イベントは、リナックスなどのオープンソースコミュニティと企業との交流を促進するため,国内・海外のオープンソース先進事例や最新技術を紹介する講演を行い,企業のオープンソースに対する理解を促すことを目的に2011年から開催されており、今回で4回目となる。主催は、リナックスファウンデーション日本オフィス(横浜市中区山下町74)。
基調講演は、リナックスファウンデーション エグゼクティブ・ディレクターのジム・ゼムリンさん。ゼムリンさんは、「新時代のエンタープライズ コンピューティングの定義」と題して、クラウドなどの新しいビジネススキーマがどのように伝統的なIT業界に入り込み、オープンソースがその中でどのように重要な役割を果たしているかについて詳しく説明する。
また、ツイッター(Twitter)のオープンソースオフィス リーダーを務めるクリス・アニザックさんが「オープンソースでTwitterをスケールさせる」、サーバー向け軽量OSとして注目されているCoreOSの開発者のケルセイ・ハイタワーさんが「CoreOSのご紹介」と題して講演を行う。
さらに、オープンソースソフトウエアを活用したビジネスとして、「オープンソース開発の現場より」というテーマで富士通Linux開発統括部 統括部長の江藤圭也さんが講演するほか、NTT、テコラス、日立ソリューションズ 、日本電気のリナックス担当者などが、オープンソースの活用について話をする。講演の後には「OSS導入最新動向 2014」をテーマにパネルディスカッションも行われる。
リナックスファウンデーション日本オフィスディレクターの福安徳晃さんは「普段はあまりオープンソースやコミュニティに関心が無い層にコラボレーションの輪に加わってもらいたい。オープンソースのビジネス的な価値などにフォーカスを当て、オープンソース初心者の方にも分かりやすい内容。ITサービスプロバイダから提供される製品・サービスを使う側のユーザ企業に参加していただき、オープンソースの価値を体感し、それを拡散して頂きたい」と話す。
開催時間は10時30分~17時20分(開場10時)。参加費無料。
リナックスファウンデーションは、リナックスの推進・保護、および発展に努めている非営利の団体で、2007年に発足。調査・研究・コンテンツ提供などを通して、協業を促し、開発、標準化などの管理事業を行っている。