資生堂(東京都中央区)は、みなとみらい21地区に国内外の研究開発拠点となる「グローバルイノベーションセンター(仮称)」を設立する。3月26日に横浜市からの用地取得が決定し、2018年末に稼働開始の予定。
同センターは、顧客やマーケター、研究員が日常的に交流できる環境からイノベーションを創出する、開かれた研究の形を具現化する場として機能することを目指す。建設予定地は日産自動車グローバル本社の南側に位置するみなとみらい21地区56-2街区(横浜市西区高島1)で、敷地面積は約7,000平方メートル。総事業費300~400億円(うち土地取得費65.5億円)をかけ、地上14階・地下2階、延床面積57,000平方メートルのビルを建設する。
コンセプトは「都市型オープンラボ」「多様な知の融合」「グローバルイノベーションハブ」。1階は「出会う・知る・体験する」をキーワードにしたコミュニケーションエリアとし、ウインドウディスプレーと緑に囲まれ、街並みににぎわいを与えることを目指す。また、災害時には帰宅困難者を受け入れるセミパブリックスペースとして使えるよう、社員用に加え帰宅困難者用の防災用品も備蓄する。
同社は「これからの化粧品をはじめとするビューティービジネスの研究には、サイエンスのみならず、生活者や市場との人間的な触れ合いを通した情緒的なアプローチが不可欠。研究者は常に時代と都市の風に触れながら、生活者のダイナミズムや人々のライフスタイルの変化を肌で感じ、感性を磨くことが重要」としている。
稼働開始は2018年末、開業は2019年5月を予定。