横浜市経済局が、6月10日に開講する「ソーシャルビジネススタートアップ講座」の受講生を募集している。「ソーシャルビジネス」とは地域・社会の課題をビジネスの手法を用いて解決する事業のこと。
近年、社会的課題やニーズを「市場」として捉え、持続的な事業活動として解決に取り組む「ソーシャルビジネス」に注目が集まっている。講座開講に先駆けて、5月27日にビジネスインキュベーション拠点「mass×mass 関内フューチャーセンター」(横浜市中区北仲通3)で説明会とトークセッションが行われる。
今回の講座は、横浜市経済局の「ソーシャルビジネス・ビジネスプラン作成支援事業」の一環で、6月と10月の2回開講する。対象は横浜でソーシャルビジネスを起業したい方、起業予定の方。全15コマ、11日間の講座で、ソーシャルビジネスの歴史的背景、現状から、ビジネスプラン作成方法、事業計画・収支計画の作り方、社会的企業の法人格、資金調達、コミュニティ開発、プレゼンテーション技術など起業に必要なスキルを学ぶことができる。講座受講料は無料。定員25人。募集期間は6月3日まで。
5月27日の講座説明会&トークセッション「みんなで考えよう!これからのソーシャルビジネスのカタチ」では、NPO法人「Ubdobe」代表理事の岡勇樹さんによる講演「福祉を仕事にする!これからの介護福祉分野について」のほか、昨年度の受講生で児童養護施設の子どもたちの就労支援をするNPO法人「KANATAN」を立ち上げた逗子市議会議員の長島有里さん、地元の魅力を発信する「JIMOTO.Link」代表として全国300人ほどの学生メンバーを導く遠藤翔太さんがスピーカーとして登壇する。
横浜市経済局経営・創業支援課の今宮佳浩課長は「横浜市は、豊かな市民生活の実現と地域経済の活性化を図るため、ソーシャルビジネスの起業を応援している。ビジネスモデルや経営ノウハウを体系的・実践的に学べるほか、受講者の個別相談も受けられる。ぜひ参加してほしい」と話す。
「mass×mass 関内」を運営する「関内イノベーションイニシアティブ」代表の治田友香さんは「『横浜市はいいですね、こういう講座を無料で受けられるのだから』と、各方面からうれしい評価をいただいている。昨年度は4件の株式会社やNPO法人の設立につながった。ソーシャルビジネスに関する知識だけでなく、経営の基礎も学べる。何より起業仲間ができるのがいいところ。地域課題の解決、地域の雇用を生み出そうとする意欲ある方の応募を待っている」と話す。
講座説明会の開催時間は19時~21時30分。入場無料。申込み方法など詳細は「mass×mass 関内」のホームページで。