横浜港の運河に面した大型アート拠点「BankART Studio NYK」(横浜市中区海岸通3)で9月6日、横浜・台北交流シンポジウム「まちにひらかれた創造の拠点~横浜創造都市と台北URSの歩み~」が開催される。
現在、同スペースで開催中の、横浜市と台北市の交換アーティストインレジデンスに参加した日本と台湾の21人のアーティストによる展覧会の関連企画。台北市と横浜市では2000年代に入り、創造性に着目した都市再生プログラムを実施しており、都市に残る歴史的資産の活用や、文化芸術に着目したさまざまな実験的な試みが行われている。
台北市は都市の歴史的建造物や未利用の空間を再生したさまざまなタイプの都市再生前進基地(URS:Urban Regeneration Station)を戦略的に配置することで、都市の再生を目指す試みを展開している。
シンポジウムでは、特別講演として象設計集団代表取締役の坂元卯さんによる「台湾での象設計集団」に続き、パネルディスカッションが行われる。
パネリストは、林崇傑さん(台北市産業発展局局長)、丘如華さん(台湾歴史資源経理学会秘書長)、林宜珍さん(忠泰建築文化芸術ファンデーション秘書長)、秋元康幸さん(横浜市建築局企画部長)、池田修さん(BankART1929 代表)、青井哲人さん(明治大学准教授)。コーディネーターは鈴木伸治さん(横浜市立大学教授)が務める。開催時間は17時~19時。参加費は展覧会入場料として1,000円(カタログ付)。
終了後には、台日文化研究家の戴開成さん、建築家の孫啓榕さんほか、横浜で活動する建築家などが登壇する「横浜・台北クリエイターミーティング」も行われる。
鈴木伸治さんは「台北市の一連の都市政策のキーパーソン、URSの運営者を招へいし、横浜における取り組みとの比較を通して、これからの都市再生のあり方について議論を行いたい」と話をしている。
横浜市と台北市は2006年5月から、芸術家相互派遣事業を通じて両市の文化芸術創造都市形成を推進することなどを目的に「パートナー都市」提携をしている。