馬車道商店街協同組合(横浜市中区)は10月31日、公募を行っていた馬車道150年記念ロゴタイプの最優秀賞を発表した。
1867年に60フィートの道路に整備され、「馬車道」と呼ばれるようになって2017年に150年を迎えることを記念したもので、従来の馬車道シンボルマーク(BSマーク)と合わせて150年記念事業のPRに使われる。約2カ月の公募期間に29のデザインが寄せられた。
採用されたのは、馬車道からほど近い中区北仲通に事務所を構える天野和俊デザイン事務所のデザイン。タイププロジェクト(東京都練馬区)が開発中の、横画に港を往来するフェリー、縦画に海上から望む建築群という横浜をイメージしたフォント「濱明朝体(仮)」を使用し、「造形的にバランスがとれており、色が優れていると同時に、とても機能的でありロゴの遡求や商品化を考えた場合に展開力がある」と評価された。
天野さんは「デザインコンセプトを考えるにあたり、『歴史の轍から、未来の轍へ』というキーメッセージを設定した。150年という歴史の継承と、これから未来の歴史を刻んでゆく現代性あふれる明快な轍のシンボルに、横浜をイメージした濱明朝体を合わせることで、オールドタウン馬車道150年記念を祝うにふさわしい爽やかさを出すことができた」と話している。
天野さんは、1970年生まれ、多摩美術大学卒業。レオ・バーネット協同、佐藤卓デザイン事務所を経て2000年に独立し、2010年に横浜馬車道オフィスを開設。東京ステーションホテルや「Dance Dance Dance@YOKOHAMA」などのロゴデザイン、メーカーの商品デザイン開発などに携わる。
最優秀賞受賞者には、馬車道150周年記念フラッグのデザインも依頼される。