三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で11月21日から、「紅葉の古建築公開」がスタートする。
今年は重要文化財の「聴秋閣(ちょうしゅうかく)」、茶室「林洞庵(りんどうあん)」を公開。聴秋閣奥に広がる紅葉の遊歩道も開放され、古建築と散策を楽しむことができる。
聴秋閣は、1623年に徳川家光が京都二条城内に建てたと伝えられる春日局ゆかりの楼閣建築。林洞庵(1970年建築)は、宗偏流(そうへんりゅう)林洞会から寄贈された茶室で、八畳の広間と四畳の小間で構成される。林洞庵という名は、茶室内部に流祖・山田宗偏の揮毫(きごう)による「林洞」の額が掲げられていることに由来。宗偏は、忠臣蔵に登場する吉良上野介と茶を通じて交流があった人物でもある。
会期中は、三溪園ボランティアによる「秋の"一日庵(いちじつあん)"抹茶カフェ」(11月23日)や「秋の自然観察会」(11月28日、12月10日)も実施する。
園内では、11月23日まで約500点の菊花を展示する「菊花展」を開催。また、三溪記念館・第3展示室では、第25回三溪園フォトコンテスト入賞作品展「季節をめぐる」として、三溪園の四季をとらえた入賞作品46点を展示している。
三溪園の広報担当の吉川利一さんは「古建築と自然とが調和した景観が三溪園の醍醐味だが、それを特に堪能できるのが紅葉の季節。『見る・眺める』ほかにも、ボランティア提供の催しなどで、園の魅力をより感じてもらえたら」と話している。
開園時間は9時~17時。入園料は大人=500円(市内在住65歳以上無料)、小学生=200円。紅葉の古建築公開=12月13日まで、三溪園フォトコンテスト入賞作品展=12月15日まで。