東急東横線反町駅近くの「東横フラワー緑道」(横浜市神奈川区上反町1)の高島山トンネルで11月27日、まちづくりを実践する学生たちが企画した「みんなのトンネルプロジェクション」が行われる。
東白楽駅から横浜駅間の東急東横線の線路跡にあるトンネル内の照明を消して暗闇を作り、プロジェクターを複数台使って幅約10メートルの迫力ある映像を投影する。
トンネルでは、地元の子供たちが描いた電車の絵が仮想の反町を走る「ビッグプロジェクション」や、地域の喫茶店やバーの店主たちへのインタビュー映像、今と昔の反町の写真で作成した映像の投影のほか、ビデオカメラで撮った自分の姿に好きな映像効果を重ねあわせてライブ投影する「トンネルラボ」などの企画が行われる。
トンネル内のカフェスペースでは、温かい飲み物や駄菓子などを振る舞う。全長約60メートルとなる会場の空間設計は、横浜国立大学大学院出身で濱田慎太建築設計事務所(神奈川区栄町6)を主宰する濱田慎太さんが手掛けた。
「みんなのトンネルプロジェクション」は、地域の商店街や町内会などが2015年5月に始めたフリーマーケットやマルシェなどの複合イベント「東横フラワー緑道フェスタ」の一環。企画したのは、神奈川区でまちづくりに取り組む「神奈川区魅力さかせ隊」(神奈川区泉町15)の学生メンバーたちだ。
代表を務める横浜国立大学修士1年の奥田浩季さんは「7月に行ったワークショップで、このトンネルの面白さが暗さと長さにあると気づいた。この空間を生かす企画として映像プロジェクションを考えた。まれな通行空間であるこの場所でしか体験できないことを地域の皆さんに楽しんでもらい、このトンネルとまちを好きになってもらいたい」と話す。
イベントは、地域の商店街や町内会などが2015年5月に始めたフリーマーケットやマルシェなどの複合イベント「東横フラワー緑道フェスタ」の一環。フェスタではフリーマーケット、南信州飯田物産展、植木啓示さんによる音楽ライブなどが行われる。開催時間は10時から16時。参加費無料。
東横フラワー緑道は、2004年2月の東急東横線の地下化に伴い使われなくなった東白楽駅から横浜駅間の線路跡・トンネル部分に作られた公園。地元住民の話し合いの下に横浜市が整備し、2011年に花壇やベンチなどが配置された全長1.4キロメートルの緑道が完成した。