劇作家・演出家の佐藤信さんが設立した民間アートセンター「若葉町ウォーフ」(横浜市中区若葉町3)で10月20日、上映イベント「若葉町キネマジャム」が開催された。
舞台作品の劇中映画として制作された「熱風」(飯名尚人監督)や、「音から作る映画」シリーズの一作「サロメの娘 アナザサイド(in progress)」(七里圭監督)など4作品を上映。その後、監督らを囲んでトークセッションを行った。
同イベントは、一般的な映画館では上映機会を得にくい自主映画や実験的な映像作品を紹介する試み。上映作品は運営側が招待するほか、一般からの持ち込みも受け付けている。今年6月にプレイベントを開き、この日で3回目を迎えた。前回も観客として参加したという男性は「ここに来れば他では見られない作品が見られる」と、その独自性を評価する。
企画の発端は、映画監督の鈴木順也さんが「インディペンデントな映像作品を集めて上映する場ができないか」と同施設に提案したこと。アイデアを受けた佐藤さんも、昨年行った上映イベント「ヨコハマキネマストリート」で観客が途切れなかったことに手応えを感じていたと言い、「映像作品の出口として、映画館やスマホとは違う形があれば面白い」と考え、開催に踏み切った。
年内は試験的に開催し、来年以降は月1回程度の定期開催を目指す。
同イベントでは、鈴木さんと映像作家の吉本直紀さんがディレクターを務める。現在は持ち込み料1作品3,000円としているが、来年以降は持ち込み無料とし、持ち込まれた作品の中からディレクターが選んで上映するスタイルを予定している。
佐藤さんは「今は音響など鑑賞環境のクオリティーにこだわる映画館も多い。ただ、映画文化が盛んなインドに目を向けてみれば、上映中に映像がストップするような環境でも観客は映画を楽しんでいる。もしかすると、人々が映画に求めるものは、もっと違うところにあるのでは。若葉町キネマジャムを通して、映像の面白さとは何かを追求したい」と話す。
次回は11月17日。以降、12月1日・15日にも開催する。各日18時30分から上映。入場料は1,500円(ドリンク付き)。